CLAY COMPLETE 第5章 / 全11章 読了 約11分 / 6,447字 著者:垣内 良太 SHARE

第5章 Clayで何をつくるか:ユースケース

本章では、ClayClay企業やパーソンについて外にある情報を集め、AIで判断し、文面を作り、MA・SFAに書き戻す、営業・マーケティング向けのデータ処理ツール。画面は表計算ソフトに似ており、1行が1社または1人、1列が1つの問いに対応する。米国のClay Labs社が提供する。用語集で見る →で組む処理をユースケースとして13本示す。各ユースケースは、同じ5項目で記載する。

  • 目的:何のために組むか
  • 入力:起点となる行をどこから持ってくるか
  • Clayで組む列:第3章の順番(特定、属性、パーソン、シグナルシグナル顧客企業に起きた変化を示す情報。経営方針・組織・キーパーソン・採用・投資と業績・事業・導入ツールと体制・外部環境の変化があり、多くは公開されている情報から得られる。用語集で見る →、判定、文面)のうち、どこまでを組むか
  • 出力先:結果をどこに書き戻すか
  • 人が確認する箇所:自動で流さず、人が見る場所

前半(5-1〜5-5)は対象を定め、整えるためのユースケース、後半(5-6〜5-12)はシグナルを起点に動くためのユースケースである。最後の5-13は当社の自社事例を示す。

ユースケース一覧

自社の課題に近いものから読めるよう、13本を一覧にする。右端の列は、そのユースケースが解決する典型的な課題である。

No.ユースケース目的入力主な出力先こういう課題のときに
対象を定め、整える
5-1新市場攻略のためのリサーチ(TAM・SAM・SOM)対象になり得る企業の社数と分布を数えるClayの企業検索スプレッドシート/データ基盤新商材・新市場で、どこに売ればよいか分からない
5-2新市場開拓時のターゲットリスト作成優先的に接触する企業を選ぶ5-1の結果、企業検索SFA(企業の象限・スコア)リードが少なく、獲得から始める必要がある
5-3グローバル企業へのデータエンリッチ海外リードを同じ基準で補完し、販社に渡す本社MA・SFAのリード本社SFA、販社の割り当て項目海外販社のリードが本社に集まり、渡っていない
5-4既存リードの名寄せと補完古いリードを企業・パーソン単位で整えるMA・SFAの全リードMA・SFAの該当項目リードは多いが古く、どこから手を付けるか分からない
5-5購買グループのグルーピング同一企業・同一テーマのパーソンをまとめ、4役割を推定するSFAの企業とパーソンSFAのパーソン項目誰が決める案件か分からず、担当者1人としか話せていない
シグナルを起点に動く
5-6シグナル検知とアラート対象企業のシグナルを定期取得し、通知するSFAのターゲット企業SFAの企業レコード、通知既存顧客・失注先のどこが今動いているか見えない
5-7ハンズオフの肉付け次のアクション・スクリプト・提案方針を添えて渡すシグナル検知企業、MQLSFAの申し送り欄、タスクホットリードを営業に渡しても、営業が動かない
5-8LinkedInとの組み合わせ役職・異動・投稿を補完とシグナルに使うSFAのパーソン、部門名SFAのパーソン項目海外販社・外資系の担当者情報が追えない
5-9パートナー見込企業の事前リサーチ提携候補の事業・顧客層・提携先を調べるパートナー候補の一覧PRM/SFAのパートナーレコード販売パートナーを増やしたいが、面談前の準備に時間がかかる
5-101to1パーソナライズメールの生成一社ずつ異なる文面を作るシグナル検知企業の対象パーソンMA配信、SFA送信、下書き一斉メールの返信率が下がり続けている
5-11パーソナライズお手紙(DM)の生成メールが届かない相手に紙で連絡する対象企業と宛先の役職印刷・発送の工程決裁者のメールアドレスが取れない
5-12大企業での事業部アサイン関心に合う事業部を判定し、引き渡すMAのリード、シグナルSFAの担当事業部項目、通知どの事業部の案件か分からず、引き渡しで止まる
自社事例
5-13ClayとHubSpotで構築したシグナル起点の提案の仕組み5-4・5-6・5-7・5-10の組み合わせHubSpotの企業・ターゲット一覧HubSpot(当社の運用例)

課題は1つのユースケースで解決するとは限らない。例えば「ホットリードを渡しても営業が動かない」場合、まず5-7で渡す情報を肉付けし、それでも動かなければ5-10でマーケティング側から相談会の予約まで促して面談が入った状態で渡す、という順番になる。「リードが少ない」場合は、5-1で市場を数え、5-2で優先企業を選び、メールアドレスのない相手には5-11で接触する。一覧から自社の課題に近い行を選び、必要に応じて組み合わせる。

5-1 新市場攻略のためのリサーチ:TAM・SAM・SOMの推計

目的新しい市場に入る前に、対象になり得る企業が何社あり、どこに分布しているかを数える。TAM(市場全体)、SAM(自社が狙える範囲)、SOM(当面の目標範囲)を、企業の一覧として持つ。推計値だけでは終わらせない。

入力Clayの企業検索。業種、規模、地域、使用技術などの条件で候補を取り出す。

Clayで組む列特定、属性、判定まで。属性で市場の定義条件(例:従業員300人以上、特定の設備を保有、特定の認証を取得)に該当するかを判定し、該当する企業の社数・規模・地域の分布を集計する。ClaygentClaygentクレイジェントClayの機能の一つで、利用者が書いたプロンプト(自然文の指示)に対して、Webサイトを読んで答えを返すAIエージェント。データベンダーには載っていない「この企業が今何に取り組んでいるか」を企業ごとに調べ、根拠となるURLも返す。用語集で見る →で「この企業は〇〇事業を行っているか」を確認する列を入れると、業種コードだけでは見つからない企業を含められる。

出力先スプレッドシートまたはデータ基盤。この時点ではMAMAマーケティングオートメーションマーケティングの実行と管理のための業務アプリケーション。用語集で見る →・SFASFAセールスフォースオートメーション営業の実行と管理のための業務アプリケーション。用語集で見る →に入れない。

人が確認する箇所市場の定義条件そのもの。条件を変えると社数が大きく動くため、数十社を抜き出して「本当に対象か」を人が見てから条件を固定する。

市場の大きさを数え、優先企業を選ぶ
図5-1:TAM・SAM・SOMの推計とターゲットリストの関係

5-2 新市場開拓時のターゲットリスト作成

目的5-1で定めた範囲の中から、優先的に接触する企業を選ぶ。

入力5-1の結果、またはClayの企業検索。

Clayで組む列特定、属性、シグナル、判定。ターゲットアカウントターゲットアカウントABMで狙いを定めた企業。選定した「その先」にいる誰に何をいつ届けるかを設計するのが購買グループの考え方。用語集で見る →マトリクス9象限の軸(重要度:戦略ターゲット・育成ターゲット・非戦略/自社との関係:新規・既存・休眠)に対応する属性とシグナルを取り、象限を判定する。ICPICPIdeal Customer Profile受注・継続の実績から定義される、理想顧客像。ターゲットアカウント選定の基準になる。用語集で見る →の条件に合うかをスコアとして持たせる。

出力先SFAの企業レコード。象限とスコアを項目として書き戻す。

人が確認する箇所上位の象限に入った企業の一覧。スコアの計算が意図どおりかを、上位30社程度を人が見て確かめる。

5-3 グローバル企業へのデータエンリッチ

目的本社のMA・SFAに入っている海外のリードを、国を問わず同じ基準で補完し、担当すべき販社・事業部に引き渡す。

入力本社MA・SFAのリード。所在国が混在している状態。

Clayで組む列特定、属性、判定。企業の正式名称と所在国を確定し、従業員規模と業種を取り、担当販社の判定ルール(国・業種・規模の組み合わせ)に当てる。英語圏はウォーターフォールウォーターフォールWaterfall1つの問いに対して、複数のデータベンダーを順番に当てるデータ取得の方式。最初のベンダーで答えが見つかればそこで止まり、見つからなければ次へ進む。単一のベンダーより取得率が上がり、見つかった時点で止まるため後続のベンダーの利用料もかからない。用語集で見る →の取得率が高く、国によっては取得率が下がるため、国別に取得率を見て、低い国にはClaygentの列を足す。

出力先本社SFAの企業・パーソンの項目と、担当販社の割り当て項目。販社側のSFAが別にある場合は、割り当て結果を元に連携する。

人が確認する箇所担当販社の判定ルール。境界に当たる企業(複数国に拠点、業種が複数)を人が見て、ルールを直す。

5-4 既存リードの名寄せと補完

目的MA・SFAに蓄積された古いリードを、企業・パーソンの単位で整える。重複、表記の揺れ、空欄を解消する。

入力MA・SFAの全リード、または一定期間以上更新のないリード。

Clayで組む列特定、属性まで。企業は法人番号法人番号国税庁が全法人に付番する13桁の番号。企業の名寄せに使える公的キー。用語集で見る →またはドメインで、パーソンはメールアドレスで突き合わせ、同一のものをまとめる。国内データベンダーデータベンダー企業・パーソンの属性情報(業種、規模、所在地、法人番号、役職、連絡先など)を持ち、提供する事業者。得意な地域・業種・企業規模がそれぞれ異なる。Clayは情報そのものを持たず、複数のベンダーから取り出して組み合わせる。用語集で見る →の情報がMA・SFAにあればそれを読み込み、空欄の項目だけをウォーターフォールで埋める。

出力先MA・SFAの該当項目。上書きするか、別項目に入れるかは第6章の設計で決める。

人が確認する箇所名寄せ名寄せ同一の企業・人物を指す複数のレコードを特定し、統合する処理。用語集で見る →の判定結果。同一と判定された組のうち、企業名が大きく異なるものを人が見る。

5-5 購買グループのグルーピング

目的同一企業・同一の検討テーマに関わるパーソンをまとめ、購買グループ購買グループユニット企業内部にある検討の単位。所属と行動の同一性から認定する。BtoBの購買は一人では決まらないため、リードではなくこの単位で捉える。用語集で見る →として見えるようにする。4役割(着火役着火役現状への問題意識を持ち、検討の起点となる人。Webで調べ、資料をダウンロードし、ウェビナーに参加する。売り手のデータベースに最初に現れるシグナルの多くは、この役割が発している。用語集で見る →・旗振り役旗振り役社内をどう説得するかを考え、検討を推進する人。着火役に材料を集めさせ、自身も調べ、上に上げていく。探しているのは「社内説得の材料」。用語集で見る →・門番門番リスクはないか、要件を満たすかを審査する人。情報システム部門・法務・購買、あるいは現場の専門家として、比較情報やリスク情報を求める。用語集で見る →・金庫番金庫番投資に見合うかを判断し、予算を握る人。決裁者本人のことも、その右腕として判断材料を精査する人のこともある。関心は投資対効果に集中する。用語集で見る →)の候補を推定する。

入力SFAの企業と、その企業に紐づくパーソン。

Clayで組む列パーソン、判定。各パーソンの部署と役職から、どの検討テーマに関わりそうか、4役割のどれに当たりそうかを判定する。足りない役割(例:金庫番に当たる財務・購買の責任者がいない)があれば、ウォーターフォールでそのパーソンを探す。

出力先SFAのパーソンの項目(検討テーマ、推定役割)。購買グループ専用のテーブルは作らず、パーソンに持たせてまとめて見る。

人が確認する箇所役割の推定。役職名からの推定には限界があるため、営業が面談で確認した結果で上書きする運用にする。

パーソンをまとめて、購買グループと4役割を推定する
図5-2:購買グループのグルーピングの例

5-6 シグナル検知とアラート

目的対象企業で起きたシグナルを定期的に取得し、営業・インサイドセールスインサイドセールス訪問せずに電話やメールで見込み客と接点を持つ営業機能。聞き取りで得た情報は、フォームからは分からない購買グループの手がかりになる。用語集で見る →に知らせる。

入力SFAのターゲット企業(5-2で選んだ企業、既存顧客、過去の失注先)。

Clayで組む列シグナル、判定。第4章で挙げたシグナルの種類のうち、自社の対応表対応表自社の商材にとって、どのシグナルが、どの課題を示し、何を提案できるかを定めた表。シグナル(事実)をWhy You Nowの3要素(課題・ニーズ、タイミング、提案できる要素)に置き換えるルールであり、業種や商材で答えが変わるため自社ごとに作る。Clayの判定と文面生成はこれに従って動かす。用語集で見る →で有効と決めたものを調べる。求人掲載とニュース・資金調達はClay標準のSignalsで監視を設定し、中期経営計画・拠点開設・Webサイトの更新・イベント出展はClaygentで定期的に調べる。標準Signalsの転職・昇進・新規採用は、日本企業では取得率が低いため、外資系企業と海外拠点に限って使う。いずれも前回の結果と比較し、新しく出たシグナルだけを抽出する。

出力先SFAの企業レコード(シグナルの種類、内容、日付、根拠URL)と、担当者への通知(Slack、メール、SFAのタスク)。

人が確認する箇所通知を受けた担当者が、根拠URLを開いて事実を確かめてから動く。誤検知の報告を集め、問いの書き方を直す。

5-7 ハンズオフの肉付け:次のアクション・スクリプト・提案方針を添えて渡す

目的営業・インサイドセールスに企業を渡す際、「なぜこの会社か」だけでなく、「次に何をするか」「何と言うか」「何を提案するか」まで添える。渡された側が調べ直さずに動ける状態にする。

入力5-6でシグナルが検知された企業、またはMAでMQLMQL/SQLMarketing Qualified Lead/Sales Qualified LeadMQLはマーケティングが有望と判定したリード、SQLは営業が対応対象として受理したリード。用語集で見る →の条件を満たしたパーソン。

Clayで組む列シグナル、判定、文面。文面の列を3つに分ける。①次のアクション(電話か、メールか、訪問か。いつまでに)、②会話のスクリプト(最初の一言、確認する質問、相手の想定回答と返し)、③提案の方針(どの商材を、どの課題に対して、どの順番で)。いずれも自社の対応表(4-3)と、過去の商談記録を入力にして生成する。

出力先SFAの企業・商談レコードの申し送り欄、またはタスクの本文。

人が確認する箇所生成されたスクリプトと提案方針。最初の数か月は担当者が修正した内容を記録し、修正の傾向を文面生成の指示に反映する。

営業に渡す申し送りの5項目
図5-3:ハンズオフ時に営業へ渡す情報の構成

5-8 LinkedInとの組み合わせ

目的役職の変更、異動、投稿内容を、パーソンの情報の補完とシグナルに使う。

入力SFAのパーソン、または対象企業の部門名。

Clayで組む列パーソン、シグナル。現在の役職と所属の確認、直近の異動、本人の投稿から読める関心事を取る。

出力先SFAのパーソンの項目。

人が確認する箇所国内での適用範囲。日本企業ではLinkedInの利用者が限られるため、外資系企業、海外販社の対象、経営層・IT部門など利用率の高い職種に絞って使う。国内の一般的な部門には5-6のWeb由来のシグナルを主にする。

5-9 パートナー見込企業の事前リサーチ

目的販売パートナーや協業先の候補について、面談前に事業内容、顧客層、既存の提携先、扱っている商材を調べ、提携の提案に使う。

入力パートナー候補の一覧。

Clayで組む列特定、属性、シグナル、文面。Claygentで「主要顧客の業種」「既に提携している企業」「直近の新規事業」を調べ、自社と組んだ場合に相手が得るもの(相手の顧客に自社の商材が売れるか、自社の顧客に相手の商材が売れるか)を整理した面談用のメモを生成する。

出力先PRMまたはSFAのパートナーレコード。

人が確認する箇所提携の提案内容。相手の利益の読みが外れると面談が成り立たないため、担当者が面談前に必ず読んで直す。

5-10 1to1パーソナライズメールの生成

目的シグナルとコンテキストコンテキストその顧客が今どんな状況にあり、なぜそれを求めているのかを説明するための情報。業種や規模と違い一社ごと・一人ごとに異なり、シグナル・自社接点・購買グループを組み合わせて組み立てる。用語集で見る →を根拠に、一社ずつ異なる文面のメールを作る。

入力5-6でシグナルが検知された企業の、対象パーソン。

Clayで組む列シグナル、判定、文面。文面の構成は固定する(冒頭にシグナルへの言及、次に課題・ニーズの仮説、次に提案できる要素、最後に次の一歩の提案)。生成する部分は、各段落の中身だけにする。

出力先MAのメール配信、SFAのメール送信、またはインサイドセールスの下書き。送信経路は第6章で設計する。

人が確認する箇所送信前の文面。最初は全件を人が確認し、修正率が下がってから確認をサンプリングに切り替える。事実誤認(存在しない発表への言及など)は送信前に止める。

1to1メールを生成する列の構成(例)
図5-4:1to1メール生成の列構成の例

5-11 パーソナライズお手紙(DM)の生成

目的メールアドレスが取れない相手、メールが届かない役職の相手に、紙の手紙で連絡する。文面は5-10と同じ構造で、一社ずつ異なる内容にする。

入力対象企業と、宛先の役職(代表者、事業部長など)。

Clayで組む列特定、属性、シグナル、文面。宛先の氏名と役職は公開情報(Webサイトの役員一覧、有価証券報告書)から取る。文面は手紙の体裁に合わせ、メールより短く、提案の要点を1つに絞る。

出力先印刷・発送の工程に渡すスプレッドシート、またはDM発送サービスへの連携。

人が確認する箇所宛名と役職の正誤。手紙は誤りが残ると取り消せないため、全件を人が確認する。

5-12 大企業での事業部アサイン

目的複数の事業部を持つ企業で、顧客の関心に合う事業部を判定し、引き渡す。関心で担当を決める。既存の取引関係や管轄は基準にしない。

入力MAに入ったリード、または5-6で検知されたシグナル。

Clayで組む列シグナル、判定。シグナルの内容(どの事業領域に関わるか)と、各事業部の対応表(事業部ごとに、どの課題・商材を扱うか)を突き合わせ、担当事業部を判定する。複数の事業部に該当する場合は、優先順位のルールを持たせる。

出力先SFAの担当事業部の項目と、該当事業部の担当者への通知。

人が確認する箇所複数事業部に該当した案件。事業部間の調整が必要な案件は、自動で割り当てず、マーケティング部門が判断する。この問題は第8章で扱う。

5-13 自社事例:ClayとHubSpotで構築したシグナル起点の提案の仕組み

当社は、自社の営業・マーケティングでClayとHubSpotを使い、上記のうち5-4、5-6、5-7、5-10を組み合わせた仕組みを運用している。

対象は、HubSpotに蓄積した過去の接点接点タッチポイント顧客と自社の間で起きる相互作用のすべて。マーケティング接点・営業接点・カスタマーサクセス接点・パートナー接点があり、商談も接点の一つである。用語集で見る →のある企業と、ターゲット企業の一覧である。日本企業が中心のため、企業の特定と属性はHubSpot側の既存情報を起点にし、欠けている部分を海外のデータベンダーのウォーターフォールとClaygentで補っている。シグナルは、採用、中期経営計画、マーケティング責任者の交代、MA・SFAの導入・更改に関する情報を中心に、Claygentで定期的に取得している。

検知したシグナルは、HubSpotの企業レコードに種類・内容・日付・根拠URLとして書き戻し、当社の対応表に従って判定した企業にだけ、1to1メールの文面と、インサイドセールス向けの次のアクションとスクリプトを生成している。生成した文面は、送信前にインサイドセールスが確認し、修正した場合はその内容を記録して、文面生成の指示を見直している。

この仕組みで変わったのは、インサイドセールスが架電前に調べる時間と、文面を書く時間である。調べる作業はClayが先に済ませており、担当者は根拠URLを開いて事実を確かめ、文面を直すところから始められる。

具体的な列の構成、シグナルの種類ごとの反応の違い、運用で直した点は、第6章と第7章で、設計と運用の例として使う。

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13本のユースケースは、目的・入力・Clayで組む列・出力先・人が確認する箇所の5項目で示しました。課題は1つのユースケースで解決するとは限らず、一覧から自社の課題に近いものを選び、組み合わせます。第6章では、組んだ結果をMA・SFAにどう書き戻すか、データ構造と連携の実装を扱います。ユースケース一覧を社内で共有したい方は、全章をまとめたPDF版(全51ページ)をご利用ください。

WHITE PAPER PDF版

MAとSFAに足りないデータは、外から取りに行く。

営業が初めて会う時点で、相手はすでに比較の途中にいる——先に動くには「なぜ今、この会社に」という理由が要り、その根拠となる相手の課題とタイミングはMA・SFAの外にあります。本書は、人が1社1時間かけていた調査・判断・文面作成をClayで仕組みにし、MA・SFAに書き戻して営業が動ける形で渡すまでを示した、全51ページ・図版17点の実務書です。

  • 営業面談の前に候補が絞り込まれる購買の実態と、MA・SFAのデータだけではWhy You Nowが書けない理由(第1章)
  • Clayの4つの機能と、MA・SFA・データベンダー・RPA・AI SDRツールとの違い。ウォーターフォールと列の積み上げ、日本企業データの事情(第2・3章)
  • シグナルの種類と、Because3要素に変換する対応表。「知る」から「提案できる」まで持っていく列の組み方(第4章)
  • TAM・SAM・SOMの推計から、シグナル検知、ハンズオフの肉付け、1to1メール、事業部アサインまで、13本のユースケースと自社事例(第5章)
  • MA・SFAへの書き戻しの設計、データクレジットとアクションの見積もり、人が確認する箇所、営業の動き方の変化と内製化までの道筋(第6〜9章)

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この本を書いた人

垣内 良太
垣内 良太
ワンマーケティング株式会社、代表取締役。BtoBマーケティングの戦略設計を専門とし、独自フレームワークと豊富な支援実績をもとに再現性ある売上づくりの"型"を提供する。これまで100社超のコンサルティングを実践してきた。登山・トレランが趣味。
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CLAY Complete Playbook

シグナルを、商談に変える。GTMの7つの工程にClayを組み込む、実装の設計図

MAとSFAに足りないデータは、 外から取りに行く。
CLAY Complete Playbook 表紙

MA・SFAの外にある情報を取りに行き、判断し、書き戻す。Clayの機能と構造、シグナルとコンテキスト、13本のユースケース、実装と運用までを体系化しました。(全51ページ・図版17点)